先生の子どもたちへの思いがこもった授業動画で家庭学習を支援|廿日市市教育委員会 | 今こそ廿日市 【廿日市市新型コロナ対策特設サイト】

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2020/06/08

先生の子どもたちへの思いがこもった授業動画で家庭学習を支援|廿日市市教育委員会

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コロナウイルス感染症拡大防止のため、国からの要請で廿日市市の小・中学校が臨時休校となったのが3月2日のこと。その後の休校延長で、子どもたちは長期間学校で学ぶことができない異例の環境に置かれることになりました。

 

廿日市市教育委員会では、先生方による授業動画をFMはつかいちのユーチューブチャンネルに掲載。子どもたちの家庭学習支援プロジェクトに取り組みました。

 

いろいろな学校の先生が動画に登場 先生と子どもたちをつなげる教材に

 

 

教育委員会として初の試みである、動画による家庭学習支援プロジェクトは、子どもたちの学習をサポートすることだけが目的ではありませんでした。

 

「例えば指導主事が一定の質のものを作って配信するという方法もあります。しかし今回重要だったのは、離れている先生と子どもたちをつなぐこと、先生から子どもたちにメッセージを伝えることでした。」と岡寺学校教育課長は言います。

 

そのためには、現場の先生方による動画が一番よいと考え、どこかの学校に偏ることのないよう分散して依頼。子どもたちが見たときに「〇〇先生だ!」「この先生知ってる!」と身近に感じる教材を目指しました。

 

小学校では学年ごとに国語と算数、そして図画工作の教材を、中学校では国語・数学・理科・社会・英語の5教科の教材を配信し、なわとびや体操、けん玉、基礎運動など運動教材も取り入れています。

 

廿日市を中心に活躍するダンスインストラクター伊達奈緒美さんや、けん玉名人の砂原宏幸さん、広島ドラゴンフライズの岡本飛竜選手も出演しています。

 

教材作成で先生が元気に 子どもや保護者からのうれしい感想も

 

 

「どんな動画教材にするか、先生が集まってアイデアを出し合うなかで、授業ができないもどかしさを感じていた先生たちが元気になっていった、それが本当によかった。」という校長先生からの声がありました。

 

「会えなくてもどかしいんだけど、なんとか子どもたちとつながりたいんだっていうような、そもそも先生方が持っていらっしゃる子どもへのあふれるような思いを、どの動画にも感じました。」と岡寺課長。

 

短い準備期間であったにも関わらず、約15分の動画を最後まで興味を持って見てもらえるよう、先生たちの趣向をこらした、熱のこもった教材が完成しました。

 

動画を見た子どもからは「知っている先生が出ていてうれしかった。」「他の学年の動画もおもしろかった。」「先生がカマキリの恰好で出てきたのがおもしろかった。」

 

保護者からは、「地元のイントネーションで親近感がわいた。」「昔と教え方が違うところもあって、親が押し付けてはいけないなと思った。」「自分のペースで動画を止めたり戻ったりできるのがよかった。」「丁寧でわかりやすかった。」といった嬉しい感想が届いています。

 

授業動画配信の他にも、友達や先生に会えず、家庭で過ごす子どもたちに先生からメッセージを届けようと、それぞれの学校の先生の声をFMはつかいちの放送で紹介しました。

 

 

力をあわせて、安全な学びの環境を整える

 

廿日市市内の小・中学校では5月中旬から自主分散登校が始まり、感染防止策を徹底しながら、少しずつ段階をおって通常の学校生活に戻していくようすすめています。

 

「学校行事や部活動の大会など、すでに中止が決まっているものもあり、これまで普通にできていたことができない1年になってしまうことを本当に申し訳なく思っています。」と岡寺課長は悔しい思いをかみしめます。

 

「私たち教育委員会も先生方もみんな思っているのは、いろんな機会をなくした子どもたちに何かしてやれないだろうかということです。大人の責任として、知恵を出して工夫して考えていきたいと思います。」

 

学校と教育委員会とが力をあわせて、子どもたちと一緒にこの難局を乗り越えていくことができるようにと願っています。

 

廿日市市教育委員会

住所:廿日市市下平良1-11-1
電話:0829-30-9207(学校教育課)
ホームページ
https://www.city.hatsukaichi.hiroshima.jp/soshiki/57/


 

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