ゼロから学ぶ 外国人材採用セミナーレポート

「ゼロから学ぶ 外国人材採用セミナー」

2024年10月23日 人手不足が続く中、外国人材の活用に関心を持つ事業者を対象に、外国人材の採用について学ぶ初心者向けのセミナーを開催しました。

講師には、東広島市で外国人材に特化した人材紹介事業を行っている株式会社SHEEPS 代表取締役 亀井芽里氏を招き、受け入れの準備から雇用後の注意点などについて講演いただきました。

亀井さんが人材紹介業務をスタートするきっかけとなったのは、圧倒的な人材不足感からだったとのこと。

「パーソル総合研究所の推計によると、2030年には日本では644万人分の労働力が不足すると言われています。不足分を埋める方法の1つに、外国人材の活用があります。外国人労働者については、2019年に新たに創設された在留資格(特定技能)により今後81万人が増えると言われています。」

廿日市は外国人材活用に向いている

「廿日市の主要産業である観光関連産業や木材産業、食品製造業は外国人材活用に向いている業種です。そういう意味で廿日市は外国人材活用に向いていると思います。」と亀井さん。

株式会社SHEEPS 
代表取締役 亀井芽里氏


講演内容から外国人材採用のポイントを3点まとめました。

1.在留資格

お任せする仕事の内容によって、在留資格が変わります。

【働くことができる代表的な4つの在留資格】

「仕事に必要な能力についても整理しましょう。日本語能力やコミュニケーション力、自動車免許や業務経験の必要性など。どんな仕事をおまかせしたいかが整理できたら、募集する人材に必要な能力が見えてくるはずです。」

2.外国人と出会う方法

求める能力をもった外国人とはどこで出会えるでしょうか。

  • ハローワーク
  • 自社のHPで求人を行う
  • 大手求人サイトなどに求人広告を出す
  • 人材紹介会社を活用する

などの方法があります。「外国人はエージェント使用率が高いので、人材紹介会社を活用すると国内外の多くの人材と出会えますが、費用がかかります。」

3.雇用後の環境整備

雇用したら、公的な手続き、住環境の整備、日本語学習の機会提供など、仕事面だけではなく生活面でも支援することが求められます。

「外国人からよくある質問は、住環境に関することです。通勤時間や買い物などについて教えてあげましょう。言語環境の整備も必要です。社内の張り紙や、通訳などを整備しましょう。社内全体でダイバーシティの意識を持つことが大切だと思います。」


会場の参加者からは外国人を雇用した場合の助成金や、採用までにかかる時間などの質問が上がりました。

今回のセミナーでは、外国人の在留資格によって日本国内で行える仕事の内容に制限があることや、任せる仕事にどれくらいの日本語能力や業務能力が必要なのか事前に考えておくこと、また、雇用後は住まいや暮らしについて外国人が孤立しないようサポートが必要であることなどを学ぶことができました。