中国興業株式会社

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メイドインジャパンで世界に誇れる仕事を。 一中国興業株式会社

中国興業株式会社 代表取締役社長
坂井 隆一 様

1940年創業、85年の歴史を持つ潤滑油メーカー。廿日市市に本社工場と佐伯工場の2工場体制。東京・大阪・広島・福岡に支店を構え、自動車用・工業用オイルを中心に高品質なオリジナルブランド製品を全国に展開。坂井社長は商社マン時代、アメリカ、タイに海外駐在経験があり、「仕事を面白くするには経験と情報が大事」と語る。40歳で会社を継いで以来、独自のユニークな製品開発に挑み続けている。

企業の強み― 日本唯一のJIS認証工場として

廿日市市可愛の本社工場は、エンジンオイル、ギヤーオイル、タービンオイルにおいて、日本で唯一のJIS(日本産業規格)認証工場です。この認証は、製造工程から品質管理までのすべてがJISの厳格な基準を満たしていることの証明であり、信頼の証です。また、JIS認証を受けている製品だけでなく、弊社2工場で製造されるすべての製品において、JIS規格に基づいた厳格な品質管理を徹底しています。
さらに、ISO9001の認証も取得しており、品質マネジメントシステムに基づいた社内体制を整え、継続的な改善を推進しています。
私たちの取り扱う潤滑油は、自動車や船のエンジン、工場の機械など、普段は見えないところで活躍しています。目立たない存在ですが、社会を動かす大切な力の一つです。だからこそ、確かな品質と徹底した管理を大切にし、社会のインフラを確固たる技術で支えます。

日本唯一のJIS認証(エンジンオイル・ギヤーオイル・タービンオイルにおいて)を取得している廿日市市の本社工場。

環境負荷の軽減に向けた製品開発

潤滑油業界は、地球環境保護を目的とした厳しい規制のもとにあります。弊社では、環境負荷を低減しながら高性能な全合成油製品をはじめ、生分解性潤滑油、生分解性洗浄剤や各種離型剤などの水溶性製品の開発・製造に積極的に取り組んでいます。
また、油を扱う現場で避けることのできない油漏れのリスクに対し、環境先進国の企業と連携した漏洩液体処理用の吸収材などもラインアップしています。さらに、自社で開発した生分解性洗浄剤・油膜分散剤を組み合わせ、万が一の漏洩時にも迅速に対応できる環境保全ソリューションを提供しています。油を扱うメーカーだからこそできる、実践的で効果的なご提案です。
「環境と人、未来を考える 水と油のハイブリッドカンパニーとして世界に貢献します」 この言葉を合言葉に、環境に配慮したものづくりと持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けてまいります。

自動車用・工業用オイルを中心に、生分解性洗浄剤、ケミカル製品、離型剤など幅広いラインアップ。
油漏洩対策として提案する高性能吸収材。

「メイドインジャパン、メイドインハツカイチ」

1940年に創業し、戦後はいち早く独立系潤滑油メーカーとして自社ブランドの製品開発に着手し、現在では「SEAHORSE」「DAYTONA」「DAYTONA Pro-Spec」の3ブランドを展開しています。自動車用・工業用オイルを中心に、生分解性洗浄剤、ケミカル製品、離型剤など、幅広い分野に製品を供給し、国内外で厚い信頼を得ています。
近年は、多発する自然災害発生時のBCP(事業継続計画)対策や、物流コスト高騰への対策の一環として、西日本地区での供給体制構築に関するご相談が増加しています。弊社は、西日本地区において希少な潤滑油と水溶性製品の製造拠点として、これらのニーズに応えられる体制づくりを弊社の重要な使命の一つと捉え、体制整備に取り組んでいます。

「DAYTONA Pro-Spec」レーシングオイルを使用したマシンが、海外サーキットで活躍。
「メイドインハツカイチ」の製品が世界市場で信頼を得ている。

販路拡大に拍車がかかる頃、私は本社工場のすぐそばにあった自宅から幼稚園に通い、工場は生活の一部として育ちました。子供の頃から、祖父の次は父、父の次は自分が会社を継ぐと、それとなく意識していた記憶があります。大学進学で上京し、商社マン時代は、アメリカ、タイに駐在するなど、故郷との距離が遠く離れていくに連れ、「さて、いつ帰ろうかな」と考えるようになりました。そして、35歳で潤滑油業界へ転身、廿日市市に帰ってきました。
30年以上継続している福利厚生があります。社員のご家族のお誕生日に、地元のお菓子屋さんからお菓子を贈る取り組みです。ご家族へ日頃の感謝をお伝えできる大切な機会です。暮らしや社会を豊かにすることが「潤滑油」の役割ですが、私たちは製品だけでなく、働いてくれる社員とそのご家族の生活も「円滑」にしていきたいと考えています。

85年の技術を、次の時代へ

技術の進歩とともに、「潤滑油」に求められる役割はますます多様化しています。
私たちは、一つ一つのニーズに対し、独自の研究開発と最先端の技術力で応えることで、確かな信頼を築いて参りました。
自動車業界では、電気自動車への移行が数年前に騒がれましたが、一時期に比べると下火になり、主流はハイブリッド車になっており、まだまだアフターマーケットでの自動車用オイルの需要は続きます。たとえ将来的に自動車用オイルの需要が減ったとしても、他にも幅広い分野に向けた製品をラインアップしています。
私たちは、市場の変化とお客様の声を的確に捉え、新しい製品の開発に挑戦し続けます。
業界ではトップの世代交代が進む中、私は52歳となり、同世代の仲間や尊敬する先輩方とともに仕事ができることを幸せに感じています。商社マン時代から築き上げてきた人脈や情報ネットワークは、私の大切な財産です。何よりも大切なのは、確かな情報に基づいて動くことです。闇雲に動いても成果は生まれません。 若い皆さんには、安全を第一に、国内だけでなく世界にも視野を広げ、挑戦を恐れず経験を積んでほしいと思います。

40歳で会社を継いだ坂井社長。変化する市場ニーズに応える新製品開発にチャレンジし続けている。

取材日:2025年9月

中国興業株式会社