デリカウイング株式会社
― 多様な人材が働く企業紹介 ―
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言葉や習慣のハードルを乗り越えて
外国人の方にも「選ばれる会社」をめざす

コンビニ向けの弁当、おむすび、惣菜、スイーツなどを製造するデリカウイングでは、約900名の外国人材が働いており、今後さらに採用を増やしていく計画です。管理本部 人事部の木村行成(きむら ゆきなり)部長に、外国人材の活用を成功に導くポイントについてお話を伺いました。
27ヵ国の外国人材が日本のコンビニグルメを陰で支える
廿日市と岩国、東広島に工場をもつデリカウイングは、セブン-イレブンの「食」に関わる様々な商品を製造しており、弁当・惣菜・スイーツは中四国のセブン-イレブン約1,750店舗を中心に、冷凍広島お好み焼きは全国約21,500店舗へ送り届けています。
人の手による作業が中心となる労働集約型のため、20年以上前から外国人の方に活躍いただいています。現在は約2,000名のうち半数が外国人材となっています。国籍はブラジル、中国、ベトナム、ネパールなど27カ国と幅広く、学校で学びながら働く留学生、日本での技能習得を目的とした技能実習の他、即戦力となる特定技能の方も増えており、長く勤めてくださる方もたくさんいらっしゃいます。

ソフトとハード両面の工夫で言葉と習慣の壁を乗り越える
採用が始まった当初は、文化の違いや衛生面を不安視する声もありましたが、お互いの文化を理解しながら、働きやすい環境づくりや教育の仕組みを構築し、多くの方が勤めてくださるようになりました。翻訳ソフトやChatGPTなどのツールを使いコミュニケーションを取ったり、先輩社員が通訳となって仕事も日常生活への不安もフォローしてくれます。
業務内容のレクチャーには画像や映像を駆使して、言葉だけではなくビジュアルで分かりやすく伝え、現場に入ってからは同郷の先輩の指導で仕事を覚えていきます。衛生面のルールは説明だけでなく、各国の言語で作成した教育用DVDを使用して教育したり、手洗い40秒とアルコール噴霧を実行しないとドアロックが解除しないシステムを導入し、ハード面も駆使して衛生管理と教育を徹底しています。近年はイスラム圏の方が増えてきたため「礼拝スペース」を設けるなど、働きやすさと暮らしやすさに配慮した環境の整備も進めてきました。

社内に活気をもたらす外国人材の活用をさらに広げる
都市圏の食品製造業では外国人材が8割を超える企業もたくさんあります。今は会社が人を選ぶのではなく、人が会社を選ぶ時代。外国人の方に「選ばれる会社」となるため、正社員への登用、社員寮の整備など福利厚生の改善と併せて、地域の人とも交流イベントに参加するなど、日本での生活が充実したものとなるような取り組みも始めています。
外国人の皆さんは社内に活気をもたらしてくれる存在です。若くて優秀な人材が先輩社員の紹介で入社してくれる理想的なサイクルもできつつあるので、今後も良い方とご縁をいただければと願っています。

取材日:2025年1月27日
デリカウイング株式会社
- 設立年:1971年
- 代表者名:河野 充志
- 事業内容:コンビニ(セブン-イレブン)の弁当、おむすび、調理パン、惣菜、軽食、デザートの商品開発と製造
- 所在地:広島県廿日市市宮内工業団地2-5
- URL:https://dwing.co.jp
- お問い合わせ先:0829-39-4411