株式会社山崎本社

― 多様な人材が働く企業紹介 ―

子どもの養育費補助などユニークな制度を展開。
ライフ・ワーク・バランスの実践で “人生を楽しく”

大正10年創業の材木商から始まり、現在はガソリンスタンド、不動産管理、住宅用木材加工など、幅広く事業を展開する山崎本社グループ。会長の林正史(はやし まさふみ)さんは、“夢を実現できる人生”を社員みんなが送れるよう、独自性あふれる改革を展開してこられました。子育て世代の支援に力を入れ始めたきっかけとその取り組みについてお話を伺いました。

広島県働き方改革実践企業として残業対策に取り組む

2015年に大型ショッピングモールが目の前にオープンしたのをきっかけに、ガソリンスタンドの営業時間を夜9時まで延長し日曜の営業も始めました。それを機に社員の所定外労働時間が大幅に増えてしまい、以前にも増して人手不足を招いてしまいました。

ちょうどその頃、県知事自ら育児休業を取得し、「ライフ・ワーク・バランス」を提唱した広島県の取り組みに賛同し、企業が積極的に取り組みやすいよう認証制度の導入を県に提案。その広島県働き方改革実践企業の第1回認定企業となり、改革を本格的に始めることとなったのです。

「会社のために社員がいる」という経営側の考えを改め、一度しかない人生で夢や目標を実現してもらえるよう、「仕事は一生懸命。人生も楽しく」をキャッチフレーズに改革を展開。最初は手探り状態でしたが、ガソリンスタンドで時間別客数の予測表を作成し、混雑度に合わせて勤務シフト表を一新したところ、すぐに効果が出始めました。残業を大幅にカットできただけでなく、社員の気持ちに余裕が生まれたことでサービスの質も向上。グループとして追究してきた、お客様、協力会社、会社、そして社員も含めた「四方良し」が実践されたのです。

子育て支援制度の導入で、仕事と育児の両立しやすさを促進

女性が全社員の半数を超えていることもあり、子育て世代へのサポートは優先的課題でした。産休・育休をはじめ、正社員でも月給・日給・時間給から雇用契約が選択できる制度や、フレックスタイム制などの取り組みを進めました。特に反響が大きかった「子どもの養育費補助」は、0歳から中学卒業までの子ども1人を養育する社員に月1万円、2~4人目までは月1.5万円を支給するというものです。最大で月5.5万円となることもあり、現在では4人の子どもを育てる社員が3名も現場で活躍しています。「仕事は一生懸命。人生も楽しく」が社内に浸透したことで、社員の満足度も向上しており、離職率の減少にもつながっています。

女性活躍推進の先駆者をルーツにもつ企業として

男女雇用機会均等法が制定されたのは、今から40年ほど前。創業者山崎金一夫人の山崎妙子は当時、広島県女性会議(財団法人広島県男女共同参画財団の前身)の初代理事長を務めるなど、女性の地位向上と社会参画の推進に貢献した人物でした。そのようなルーツを持つ会社だからこそ、育児と両立しながら仕事に奮闘する女性の姿をたくさんここで目にすることができるのは必然かもしれません。女性も、男性も、お互いに助け合い、支えあいながら、自分らしく輝ける職場へ。「ライフ・ワーク・バランス」の実践によって、みんなで実現していきたいと思います。

取材日:2025年1月22日

山崎本社グループ 株式会社山崎本社

  • 設立年:1921年
  • 代表者名:林 秀樹
  • 事業内容:石油販売、木材加工、家電・制服販売、木造住宅設計・施工、不動産
  • 所在地:広島県廿日市市木材港南2-4
  • URL:http://www.yama-hon.com
  • お問い合わせ先:0829-31-3311