株式会社やまだ屋

― 多様な人材が働く企業紹介 ―

ずっと当たり前のようにいっしょに働いてきた仲間。
「人を大切にする心」が働きやすい環境を生む

もみじ饅頭、桐葉菓で知られる宮島の老舗やまだ屋は、昭和49年に初めて障がい者の方が入社されて以来、継続的に採用をしており、現在も6名が働いています。障がい者の方が働きやすい環境をどのようにつくってこられたのか、総務本部 次長の田中信行(たなか のぶゆき)さんにお話を伺いました。

誰もが安全で安心な職場は、障がいのある方にとっても働きやすい

昭和7年に創業し、昭和41年に有限会社を設立した当社では、昭和49年にはすでに障がい者の方が入社しており、ダイバーシティという言葉が広まる遥か前から多様な人材の活用を実践してきたことになります。その第一人者は令和6年に定年を迎えるまで49年間、2人目の方も昭和50年から現在まで勤務されており、皆さん長く勤めてくださっています。
今は従業員174名のうち障がい者の方は6名。今に始まったことではなく、当たり前のように昔からいっしょに働いてきた仲間です。特別に設備を改修したり、作業を用意したりすることもなく、すべての従業員が安心して安全に働ける環境を整えてきたことで、障がいのある方も働きやすく、会社全体の業務効率化にもつながってきたのです。

明るく風通しの良い社風が、仲間を大切にする心を育くむ

働きやすさの源は、明るく風通しの良い社風にあると感じています。誰とでも話しやすい雰囲気があり、会社も社員に対して優しさのある待遇を用意しています。相談ごとがあれば担当者の携帯電話で直接話ができたり、ハラスメントからプライベートな悩みまでどんなことでも相談できる弁護士がいたり、心身ともに健康でいられるよう配慮されています。

「ひとつひとつに 思いを込めて」は、社員に向けても生かされた企業理念です。HOT!(Hospitality、Positive、Teamwork)のキーワードに込めた「熱い想いを持つ人材が集い、育つ職場。ホッとするような穏やかで和やかな温かい職場を保てるように」という思いが浸透していて、会社全体が温かい雰囲気に包まれています。

契約社員から正社員へ。誰もが同じキャリアプランを歩める会社

障がい者の方には入社前に職場体験でいろんな部署を見てもらい、その方の特性を理解したうえで配属を決めます。最初は短時間の勤務で、慣れていくにつれて他の方と同じように勤務される方もいらっしゃいます。仕事ぶりもとても丁寧ですし、真面目に業務をやり遂げてくださる方ばかりで、その貢献に対して会社も感謝と評価をしています。契約社員で入社後、半年、1年を経て正社員に登用する制度があるのですが、障がい者の方も当然適用されますし、誰もが同じキャリアプランを歩むことができます。「人を大切にする心」が創業時から脈々と受け継がれてきたからこそ、誰もが同じ会社で働く仲間として受け入れられる社風につながっている。その伝統はこれからも続けていきたいですね。

取材日:2025年1月24日

株式会社やまだ屋

  • 創業:1932年 設立:1966年
  • 代表者名:中村 靖富満
  • 事業内容:和菓子製造・販売
  • 所在地:広島県廿日市市宮島町835-1
  • URL:https://momiji-yamadaya.co.jp
  • お問い合わせ先:0829-44-0037